優先順位の決め方について書いた

 自分がこれから何をするかについて優先順位を決めるの,いろんな領域で求められるけど,異常に難しい.数十秒で読めるブログ記事や本とかで,優先順位を決めて行動しよう!的な論旨を発見できるけど,それができれば苦労はないっていう話だと思う.

 よくある優先順位決定方はマトリクスで,優先順位決定のなかでも,ToDoリストをつくるみたいなときには,行動の重要性・緊急性・交換可能性・難易度あたりから2軸をとったマトリクスが提案されるけど,だいたい,そういう重要性とか緊急性とかうんぬんを的確に把握するのは極めて困難.超難しいに決まってんだろが冷静になれと思う.

 おれも追い詰められたときは「どこを動かせば全体が動き出すか?」「いま心の底で重たいのは何か?」とか自問するけど,小手先という感じで,優先すべきでないことを丁寧に排除していくのは難しい.「今はわざわざ立ち止まって優先順位を決める時なのか?」っていうややこしい優先順位決定問題もある.

 業務上のToDoレベルのことはどうでもいい話で,優先順位の適切な決定っていうのは人間の諸活動のかなり広い範囲にわたって重要で,たとえばコンビニ強盗みたいな人は優先順位の決定かなりミスってるし(強盗先の店舗選ぶよりもパルプ・フィクションの冒頭をみる方を優先すべきだった),つまらない卒業論文修士論文はテーマ選定において優先順位の決定にミスって本質的な課題を把握していないし,おれの親子関係が破滅しているのもどこか優先順位おかしいんだと思う.このまえは優先順位の決定ミスって部屋の電力供給止められた.

 おそらく,人間のしうる行動のなかで,優先順位を適切に決めることほど知性が求められることはないんじゃないかと思う.それくらい優先順位を決めるのは難しいことだと思う.たぶん優先順位決定している間に人生おわると思う.というか人生はいろんなスケールの優先順位決定で構成されてる感じする.

 「適切な優先順位決定は激ムズ案件だと分かっている上で優先順位を決定する」のが,優先順位の決め方としてかなり重要なんじゃないかと思う.アジャイル優先順位決定みたいなの求められる.